田渕誠(唐津移住者)

唐津移住者 田渕誠

-唐津に移住をしたきっかけを教えてください
唐津に住んで今年で5年目です。移住したのは福岡で居酒屋をやっているときのお客さんから「実家の漁師の家が、少しDIYすれば住めるような状態だよ」という話があったのがきっかけです。町の使い捨て社会から離れ、山や海や自然が豊富なところで、何ができるかという挑戦心で唐津にやってきました。
-唐津に住む前どういうイメージをお持ちでしたか?
イメージはほとんどないですね。ドライブコースとしてイカを食べに来るっていう程度で、唐津に来たことはあったけれどただそれだけ。友達も誰1人いませんでした。
インタビュー風景1
-移住する前と後で違ったことはありますか
移住してみたらお城が近く裏が海で、町中も近くて最高の環境でした。「住めば都」という言葉がある通り、山や海など自然が豊富でした。移住する前は正直「どのくらい田舎なのかな」と少し思っていましたが、来てみるとやっぱり自然も人も素晴らしいという印象に変わりましたね。
-唐津の良いところを教えてください
元々飲食業なので「食」にフォーカスしますが、一番は素材の良さですね。やっぱり海と山が近いからか、山の野菜や海の海産物など、素材がいい。城や城下町など歴史もありますが、僕は唐津の良さは自然が素晴らしいところだと思っています。
おすすめの自然スポットは有名な観光スポットでもある洞窟「七ツ釜」。呼子から「遊覧船イカ丸」に乗って入るのですが、船ではなくシュノーケリングで潜ると、溶岩が固まってできた玄武岩の柱状の断崖が海中、海底まで続いていて、すごい世界が広がっています。本当に岩肌も素晴らしいし、水も綺麗だし、いろいろな魚もいます。危険な場所もあるので注意しつつ、皆を連れていきたいと思いますね。
-唐津で苦労した点はありますか?
世代が入れ替わってないというか、歴史と伝統を守っている人たちの力が強いこと。素晴らしいことだとも思いますが、外から来た者としては「変えられる」と思うところがたくさんあります。移住者や唐津で生まれた若い人たちと、もともと唐津を作ってきた人たちがきちんと交流し、そうした変化を具現化できれば、ものすごいポテンシャルがある場所だと思います。
インタビュー風景2
-唐津のシンボルといえば唐津城ですが、その魅力について教えてください
唐津城の魅力は唐津城から見える虹の松原です。三大松原の1つで、5km続く松原や島々が一望できます。綺麗な海が近く、風も穏やかです。海に近いお城っていう意味ですごく魅力があると思います。僕はヨットをやるんですけど、城のすぐ近くにヨットハーバーがあり、世界大会が開かれています。港から出て城のあたりからレースがスタートなので、そういう意味では世界でも名だたるお城なのではないでしょうか。
-田渕さんのように、唐津に移住を考えている方に一言いただけますか
唐津に移住したい人は、まず私のところに来てください。みんなで助け合ってやれることはたくさんあるし、地元のローカル情報をたくさん知れるので、何か不安がある人には来てもらいたいです。「もうやるぞ」っていう人は、何か一緒にやったり、僕も教えてもらったりしたいから、そういう意味で繋がっていけたらいいなって思います。

【田渕さんが運営しているお店はこちら】

BaseCampEBISU
住所/佐賀県唐津市東唐津2-5-22
電話/0955-80-0942
NPO法人唐津Switch担当者

唐津移住支援団体に聞きました

唐津市への移住支援をしている「NPO法人唐津Switch」に移住の状況をインタビューしました。

-NPO法人唐津Switchの役割について教えてください
唐津市から委託を受け、NPO法人として移住の相談窓口を担当しています。相談は年々増えており、昨年度は1,000回以上の相談があり、約50世帯が移住しました。一度唐津に来たことがある方や、テレビなどのメディアを通じて唐津を知って移住を希望する方が多いですね。
-移住希望者は唐津のどこに魅力を感じているのでしょう
唐津は子育て世代の方30代・40代の方の移住相談が多い自治体です。自然環境がよくそこまで田舎すぎず不便があるわけではなく、福岡へアクセスも良いところがちょうどいいと思われているようです。そういう方は移住を機に地元企業に就職される方が多く、私たちも求人を紹介したり、佐賀県のアドバイザーと連携したりしています。また、テレワークで仕事を続ける人も増えていますし、古民家を改装してお店を始める方もいますね。唐津はとても自然が近い街なので、仕事以外には家庭菜園をしながら暮らしたり、週末は海で遊んだり、地域の方と交流したりしているようです。
-移住してみてここは違っていた、ということはあるのでしょうか?
私も青森県から移住してきましたが、人の気質が思っていた以上に東北と違っていました。 唐津は大昔から外国と交易してきた港町で、観光地としての側面もあるので人をすごく受け入れる、ウェルカムな人が多いように感じますね。また、いい意味でおせっかい焼きな方が多く、ちょっと困っていることかがあると声をかけてくれます。都会よりも地方のほうがコミュニケーションをとる機会が多いのかもしれません。比較的人が多いエリアはそうでもないので、移住する方がどういう暮らしをしたいかによってエリアを選べる幅がありますね。
-移住の際に注意したほうがいいことはありますか
移住するときに必要な三つの要素が「住まい」「仕事」「コミュニティ」。移住先は現在の場所と離れていることが多いので、実際に現地に来てみないとわからないことがたくさんあると思います。移住前に住む予定の場所を見たりそこの人たちと交流したりすることが大切です。私達NPOでは移住前に地元の方と話す機会を設けるなどしてサポートしていますし、1か月間唐津の暮らしを体験できるお試し体験施設も運営していますよ。
-唐津のいいところについて教えてください
唐津市はもともと9つの市町村が合併した自治体ですが、それぞれのエリアで海や川、山、離島など自然環境が異なりますし、エリアごとに固有の歴史や文化があります。一つの市に、多様な暮らしが根付いているところがすごく魅力的だと思います。
また、食べ物もおいしいですよ。呼子のイカが有名ですが、ソウルフード「魚ロッケ」もおすすめ。魚のすり身を揚げたコロッケですが、カレー味がスタンダードです。
-唐津のシンボル、唐津城の魅力は何だと思いますか
唐津城は暮らしの中で、何気なくそびえたつシンボルのような存在です。夜になると青くライトアップされて街の中に浮かび上がります。唐津城に上ると街を一望できるので、唐津の街を最初に俯瞰的に知るうえでもってこいです。桜や藤もきれいですし、海に面した城の周りをゆっくり散歩しながら景色を楽しみつつ歩けるのはすごくいいですね。
-移住を考えている方に一言お願いします
唐津はすごくいい町なので興味を持たれた方がいれば気軽に相談していただければと思います。まず一度唐津に足を運んでいただき、城下町の雰囲気を感じてもらえたらうれしいです。

【NPO法人唐津Switchの情報はこちら】

NPO法人唐津Switch
事務所:佐賀県唐津市京町1783 KARAE 2階
相談窓口:佐賀県唐津市南城内2-6
電話/090-2507-0303
時間/10:00~18:00